FIELD NOTES FOR EVENT PRODUCERS

イベント制作ノート

当日を止めない段取りを、ひとつずつ。イベント制作ディレクターの実務メディア

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イベント撤収の安全管理チェックリスト

**事前(発注・香盤の段階)**

  • 退館時刻から逆算した実作業時間を計算したか
  • お客さまの退場・見送り・撮影の時間を、香盤に行として書いたか
  • 撤収開始からバラシ完了までが1時間を切っていないか
  • 朝から通しのスタッフが撤収まで残る場合、交代要員を検討したか
  • 満18歳未満のスタッフが深夜帯(22時〜5時)に入っていないか
  • 深夜割増を見積に入れたか
  • 台車・キャリー・階段昇降機の数は足りているか
  • 高所のバラシに上がる人と、その資格・教育を確認したか
  • 翌日に回してよい作業を、会場と合意したか

当日(撤収開始前の10分)

  • 全員をいったん座らせて、体の状態を見たか
  • 撤収の手順と順番を、全社そろった場で共有したか(当日朝礼の進め方と同じ形で構いません)
  • 会場の危険箇所(段差・開口部・電源・上でバラす場所)を、所属に関係なく全員に伝えたか
  • 二人で持つ物に印をつけたか
  • 上下同時作業をしない区画と、その封鎖方法を決めたか
  • 止める時刻と、決める人の名前を共有したか
  • 飲み物・軽食・照明(手元灯)を用意したか

作業中

  • 作業灯で、足元と段差が見えているか
  • 浮いた養生シート・テープを、通る前に押さえたか
  • 台車の積みすぎ(前が見えない高さ)になっていないか
  • 搬出動線と、車両のバックが交差していないか
  • ケガ・ヒヤリとした場面が出たら、その場で一度手を止めたか

終わったあと

  • 自分で運転して帰る人の状態を確認したか
  • ヒヤリとした場面を、責める形ではなく記録に残したか(反省会(KPT)の進め方で扱えます)
  • 会場・協力会社に、時間内に終わった/終わらなかった理由を共有したか

全部そろわなくて大丈夫です。「開始時刻を正直に置く」「止める時刻を先に決める」「二人で持つ物に印をつける」——この3つが入っていれば、撤収の危なさはかなり下がります。

撤収が終わった明け方の会場前で、機材車を見送りながらスタッフ同士が笑顔で言葉を交わしているイベント制作ディレクター
全員が無事に帰れた撤収は、それだけで十分いい仕事です。

撤収は、誰にも褒められない工程です。

イベントが成功したかどうかは、本番の中身で語られます。「撤収がスムーズでしたね」と主催者に言われることは、まずありません。うまくいった撤収は、何も起きなかった夜として、記録にすら残らないからです。

でも、それでいいのだと思います。

朝5時に集合して、深夜に会場を出て、全員が無事に家に帰る。それを何十回と繰り返している人が、この仕事にはいます。誰も気づかないところで、たくさんの事故が起きずに済んできました。それは運ではなく、その人が段取りをしたからです。

一度に全部やらなくて大丈夫です。次の案件では、香盤の撤収パートに「見送り・撮影」の1行を足すところから。それだけで、現場が走り出す時間が10分減ります。

そしていま、深夜の会場でこれを読んでいるなら——もう十分やっています。 残りは、明日に回してかまいません。会場に聞いてみると、案外なんとかなります。

この内容は記事「イベント撤収の安全管理|深夜作業・重量物で事故を起こさない段取り」のチェックリストです。印刷してそのままお使いいただけます。 / 無料ツール一覧へ